日本列島の地学的な「背骨」とも言える糸魚川静岡構造線と、西日本を横断する日本最大級のメガスラストである中央構造線。これら二つの巨大断層帯における歪みの連動性が、近年の微小地震アレイ観測によってより詳細に解明されつつある。糸魚川静岡構造線の南部区間では、過去数十年の間エネルギーが解放されない状態が続いており、ひとたび破断が始まれば長野県から山梨県、静岡県に至る広域で激烈な揺れに見舞われる危険性が高い。
一方、四国から紀伊半島を抜けて愛知県へと延びる中央構造線断層帯においても、局所的な応力集中が確認されている。これら二つの大構造線が相互に引き金となり、複数区間が連続して破壊される「連動型地震」が現実味を帯びている点に、専門家たちは強い危機感を抱いている。単独の断層破壊に留まらず、広大なエリアでインフラが同時に寸断される複合的災禍への備えが急務だ。