近年のびわ湖大花火大会を語るうえで避けて通れないのが、警備費の爆発的な高騰と観覧環境の変化だ。かつてのように「誰もが浜辺に座って自由に鑑賞する」スタイルは、安全面から維持できなくなっている。
2026年の群衆事故などを教訓に、混雑防止策は年々厳格化された。主催者である実行委員会は、最寄り駅周辺や会場までのルートにおける滞留を防ぐため、高い「目隠しフェンス」を設置。有料観覧席の割合を増やし、チケットを持たない来場者の会場周辺への立ち入りを制限する措置をとった。
「無料で見られないのはおかしい」「地域のための花火ではないのか」といった厳しい批判の声も当然上がった。しかし実行委員会側としても、万が一の将棋倒しや事故が発生すれば大会そのものが永遠に廃止されるリスクを抱えている。安全第一と伝統の継続という挟間で、苦渋の決断を迫られた結果だった。