当初、東出の再婚と山暮らしに対しては「現実逃避だ」「身勝手すぎる」といった批判的な声が圧倒的多数を占めていた。しかし、時間が経つにつれ、世間の風向きは少しずつ変わり始めている。特にYouTubeやドキュメンタリー番組を通じて彼らの飾らない日常が可視化されると、「自分にはできない生き方」「ある意味で最も贅沢な暮らし」と羨む声が増えてきたのだ。
この評価の反転は、現代人が抱える慢性的な疲弊感と無関係ではない。SNSの承認欲求や終わりのない競争に疲れた人々にとって、自分の手で食料を調達し、愛する家族と静かに暮らす彼らの姿は、一種の救いのように映るのだろう。過去の過ちを消し去ることはできずとも、自分たちの力で新しい現実を作り上げた姿勢が、徐々に人々の心を動かしている。