ネット上の誤情報に振り回されないためには、自分の正確な実寸を知ることが第一歩です。しかし、多くの人がセルフ測定で重大なミスを犯しています。
最も典型的な間違いは、「メジャー(巻き尺)を鼻や頬の凹凸に沿わせて測ってしまうこと」です。顔の曲面に沿わせると、実際の直線距離より2〜3cmも大きく計測されてしまい、不要なショックを受ける原因になります。正しい測定には、必ず「直線距離(ノギスで挟んだ距離)」を測る手法を用います。
ティッシュ箱と本を使った「正確な全頭高・全頭幅の測定法」
- 全頭高の測り方:硬い床の上にまっすぐ立ち、壁に背中と後頭部をぴったりつけます。あごを軽く引き、頭頂部に平らな本や厚紙を水平に当てて壁に印(マスキングテープなど)をつけます。次に、あごの最先端(オトガイ点)の真下に定規や本を水平に当てて同様に印をつけ、壁についた2点間の垂直距離をメジャーで計測します。
- 全頭幅の測り方:平らな机の前に座り、左右のこめかみ・耳の上の骨(最も幅が広い部分)の外側に2つの直方体(ティッシュ箱やハードカバー本)を平行に挟み込みます。顔を静かに抜き、机に残った2つの箱の内側の距離を定規で測ります。
SNSで流行した「A4用紙 顔サイズ 診断」の危険な罠
TikTokやInstagramなどで定期的に拡散する「A4用紙を顔の前に掲げて隠れれば小顔」という診断法がありますが、これには重大な解剖学的矛盾が存在します。
A4用紙の短辺は21.0cm、長辺は29.7cmです。用紙を縦にして顔が完全に隠れる(縦幅21cm未満)ということは、日本人女性の平均全頭高(21.8cm)を大きく下回る超小顔体型でなければクリアできません。解剖学的な成人の骨格構造を無視した基準であり、このテストで隠れなかったからといって「顔が大きい」と落ち込むのは完全にナンセンスです。