「talk to」と「talk with」の違いを理解する最大の鍵は、動詞の「talk」ではなく、後ろに続く前置詞が持つ根源的なコアイメージにあります。
前置詞の「to」は、ある対象に向かって一直線に伸びる「矢印(方向・到達点)」を表します。そのため、「talk to [人]」は「話し手から聞き手へ向けて言葉を届ける」というベクトルが働き、結果として一方的な伝達、報告、指示、あるいは用件を伝えるニュアンスを帯びます。極端な場合、「talk to」は聞き手がほとんど発言せず、一方的に話を聞かされている状態(説教や訓示など)をも包含します。
対照的に、前置詞の「with」は「同伴・共有・つながり」を表します。「talk with [人]」は、同じ場でお互いに言葉を交わし合う「双方向のキャッチボール(対話・意見交換・雑談)」を意味します。双方が対等な立場で発言し合っている情景が浮かぶため、心理的な威圧感がなく、オープンでフラットなコミュニケーションを想起させます。