のんのギタースタイルを語る上で欠かせないのが、その独特な演奏アプローチだ。幼少期からの英才教育ではなく、自らの衝動に従って弦を弾き始めた独学ゆえのストロークは、教科書通りの綺麗なフォームとは一線を画す。だが、その右手のスナップから放たれるピッキングの強靭さこそが、彼女のサウンドに唯一無二のドライブ感をもたらしている。
複雑なテンションコードで煙に巻くのではなく、シンプルなパワーコードや開放弦を効かせた直感的なフレーズで真っ向勝負を挑む。指先が血を滲ませるほどギターに没頭してきた泥臭い時間が、彼女の奏でる音の一粒一粒に圧倒的な説得力を宿しているのだ。