吉良進太郎の活躍は、映像作品の領域にとどまらない。音楽シーンにおいても、そのクリエイティビティは強い異彩を放っている。
デジタル領域で拡張されるアーティストのアイデンティティ
特に注目すべきは、日本を代表するトップアーティスト・米津玄師の楽曲リリースに合わせて制作された特設WEBサイトやプロモーションビジュアルだ。米津玄師というアーティストは、自身でイラストを手掛け、映像世界観にも徹底的なこだわりを持つことで知られる。吉良進太郎は、そうしたアーティスト自身の強固なワールド観を深く理解した上で、WEBというインタラクティブな媒体へ最適化させた。
画面をスクロールするごとに明かされる視覚的ギミック、楽曲の歌詞やメロディと連動するようなアニメーションやレイアウト。それらは単なる情報提供用のWEBサイトではなく、音楽体験を拡張するためのデジタル空間上の美術展示として機能している。ファンはサイトを訪れることで、新曲の世界へと深く没入する体験を得ることができるのだ。