双極性感情障害の過酷さは、単に症状そのものの辛さだけでなく、「躁状態の時に取ってしまった行動の後始末」にうつ状態で直面するという構造的苦痛にあります。
当事者の手記や回復者インタビューでは、共通して次のような赤裸々な告白が語られています。「躁状態のときは自分が天才になったかのように感じ、同僚に高圧的な態度を取り、深夜に何通も長文メールを送りつけてしまった。しかし数週間後にうつ状態へ転落した瞬間、自分がしでかした人間関係の破壊と借金の現実に直面し、死にたくなるほどの自己嫌悪に押しつぶされた」という体験談は、決して珍しいケースではありません。
SNSやオンラインコミュニティの当事者座談会でも、「うつ状態のしんどさは周囲に同情してもらえるが、軽躁状態の失言や衝動行動は『単なる性格の悪さや自己中心的な行動』と受け取られて信用を失う」という切実な声が数多く寄せられています。この周囲との認識ギャップが、患者を深刻な孤立へ追い込む主因となっています。