歌舞伎町のホストクラブにおける彼女の金遣いは、常軌を逸していた。一夜で数百万円が飛び交う高級店で、最高ランクのボトルを次々と開け、担当ホストをナンバーワンに押し上げるために湯水のように現金を注ぎ込んだ。かつて母が遺したとされる数千万円もの遺産は、瞬く間に夜の街へと消えていった。
当時の関係者はこう証言する。「彼女は常に寂しそうだった。大金を使うことでしか、周囲の人間を自分に引き留めておけないと思い込んでいたようだ」。シャンパンタワーが放つ刹那の輝きと引き換えに、減り続ける預金残高。やがて手元の資金が底をつくと、いわゆる「売掛(ツケ)」による借金が雪だるま式に膨れ上がった。華やかなVIP席から一転、巨額の負債を抱えた彼女を待ち受けていたのは、セクシー女優への転身や風俗店勤務という、過酷な現実の連続だった。