道志村キャンプ場女児行方不明事件は、のちに骨の一部が発見され身元が確認されるという悲痛な結末を迎えた。だが、あの現場で露呈した人間心理の暗部は今も解消されていない。
山梨県道志村という隔絶された自然環境に、都市部の無秩序な情報空間が直接流れ込んだとき何が起きるのか。純粋な善意で動いたボランティアがいた一方で、自己表現や自己満足のために現場を消費した人々がいた。その境界線が曖昧なまま放置された結果、「おかしなボランティア」という記号だけが一人歩きし、事件の本質を歪め続けた。
過疎の村に突如として現れた「ネット社会の縮図」は、遭難救助における民間協力の限界と法的な立ち入り規制の必要性を生々しく突きつけている。