年齢階層別の給与分布を追跡すると、年収500万円という壁の険しさは年代によって劇的なコントラストを描いています。国税庁および厚生労働省の賃金統計をもとに、各世代における男性の年収500万円到達率を検証してみましょう。
新卒入社から数年の20代前半(20〜24歳)において、年収500万円に達している男性はわずか1〜2%程度に留まります。この段階では総合商社、外資系投資銀行、メガベンチャーのエンジニアなど、極めて限られたトップ層しか到達できません。
キャリアの中堅に差し掛かる20代後半(25〜29歳)でも、年収500万円を超える割合は約10〜12%です。およそ10人に1人という水準であり、同年代の平均年収が約420万円前後であることを踏まえれば、20代後半での500万円達成は紛れもない「エリート層」「勝ち組」の領域に入ります。
結婚適齢期として最も注目される30代男性の平均年収を見ると、30代前半(30〜34歳)で約485万円、30代後半(35〜39歳)で約540万円へと上昇します。しかし、年収500万円以上の割合で見ると、30代前半では約25〜30%、30代後半でようやく約40〜45%です。つまり、30代前半であっても年収500万円に届いている男性は4人に1人に過ぎず、過半数には遠く及びません。
40代前半(40〜44歳)に入って初めて割合は約50〜55%と過半数を超え、40代後半(45〜49歳)で約60%に達します。「年収500万円がごく当たり前の風景」になるのは、実質的に40代以降のキャリアを積み上げた世代であることが分かります。