現在、USEN-NEXT(株式会社U-NEXT HOLDINGS)を率いる宇野康秀氏の視線は、既存の映像配信の枠組みを遥かに超えた領域へと向けられている。同社が進める最新の配信プラットフォーム戦略では、映像、電子書籍・コミック、そして格闘技やサッカーなどの高解像度スポーツ生中継がひとつのIDでシームレスに完結する「総合エンタメ・スーパーアプリ」への進化が急速に加速している。
さらに業界関係者が注目するのが、エンタメとリアルビジネスをデータで直結させる新事業群の全貌だ。後述する全国数十万の加盟店網から得られる人流データや購買傾向をAIで解析し、店舗への送客と配信コンテンツの視聴行動を連動させる次世代のリテールメディア構想が水面下で進んでいる。オンライン空間の熱狂をリアルな商業空間の消費へとダイレクトに転換するこの独自の仕掛けは、GAFAのような純粋なテック企業にも真似できない、リアル拠点を持つ同社ならではの決定的な勝機となる。