近年の渋谷・青山エリアは、超高層複合ビルの建設ラッシュに沸いてきた。垂直方向に密閉されたタワービルが立ち並ぶなか、この空間が提供するのは、空へと視線が抜ける圧倒的な「余白」だ。
1階から2階へと広がる円形の中庭(パティオ)には、四季折々の植栽が配置され、都市の喧騒を劇的に和らげている。「閉じたオフィス」から「開かれた広場」へ。近隣のワークスペースで働くエンジニアは「息が詰まったとき、ここへ来ると発想がクリアになる。高層ビルの展望台では得られない、地表に近い風と光の心地よさがある」と語る。都心の一等地でありながら、誰もが自由に息をつけるパブリック性の高さこそが、現代において希少価値を生んでいる。