新米副操縦士の新海元を演じた木村拓哉と、航空整備士の緒川歩実を演じた柴咲コウ。不器用で意地っぱりなふたりのやり取りは、観る者を魅了して離さなかった。機体調整を巡る激しい意見の衝突から、徐々に互いのプロとしての信念を認め合っていく過程が実に見事だった。
撮影現場における知られざる裏話も興味深い。整備工具を扱う柴咲コウの所作は本物の整備士さながらの力強さを求めて過酷な訓練が重ねられ、木村拓哉もまたフライトシミュレーターでの特訓を極限まで突き詰めたという。妥協を一切許さないキャスト陣のストイックな姿勢が、劇中の強烈なリアリティを生み出した。