本名名義での活動に移行し、J-POPのメインストリームを席巻していた2017年、米津玄師は約3年9カ月ぶりに「ハチ」名義で初音ミクを用いた新曲『砂の惑星』を突如ドロップしました。初音ミクのイベント「マジカルミライ 2017」のオフィシャルテーマソングとして書き下ろされたこの曲は、ボカロ史上に残る激震をもたらします。
楽曲の舞台として描かれたのは、かつて隆盛を誇りながらも過疎化し、廃墟となった「砂の惑星」。歌詞中には「何もない砂場飛び交うレーザー」「歌う誰某 突然のゴシップ」といった、当時の閉塞感漂うボカロシーンやネットカルチャーを彷彿とさせるフレーズが散りばめられていました。
この痛烈なリリックに対し、ネット上では「かつての黄金期を過ぎたボカロ界への批判ではないか」「引導を渡しに来たのか」といった賛否両論の考察合戦が巻き起こりました。しかし、楽曲の結びには「風が吹き晒す草原に 種を蒔く人間が僕らなんだ」「思いついたら歩いていけ」という言葉が託されています。 (出典: 米津 玄 師 ボカロ(Yahoo!ニュース))
これは単なる批判や皮肉ではなく、自身を育ててくれたボカロ文化に対する最大の愛情表現であり、「かつての遺産にすがるのをやめ、新しい世代が新たな芽を育ててほしい」という熱烈なエールだったと解