画面の半分を覆い隠す謎の「光」や「黒影」。アニメファンなら一度は画面に向かってツッコミを入れたことがあるはずだ。俗に「白乳首」とも称されるこの白抜き修正は、制作陣が意図して入れた芸術的表現などではない。多くの場合、地上波テレビ放送のPTAや倫理基準をクリアするために施される緊急避難的な加工である。
かつてのアニメ表現は、現在よりもはるかに大らかだった。しかし、1990年代後半から2000年代にかけての社会的なコンプライアンス意識の高まりを受け、テレビ局の自主規制枠組みは急速に厳格化。特に性的な部位や過度な流血・部位欠損などの描写に対し、即座に修正を入れる必要が生じた。結果として、元の作画の上に白い発光エフェクトを乗せる手法が定着したのである。