事業の継続には莫大な利益という見返りがある反面、企業イメージへの打撃や地政学リスクは年々深刻度を増しています。ウクライナの国家汚職防止庁(NACP)がJTを含む複数のグローバル企業を「戦争スポンサーリスト」に指定した経緯もあり、欧米市場を中心としたESG投資マネーの流出懸念が常に付きまとっています。
また、ロシア国内で得たルーブル建ての利益を日本やスイスの統括拠点へ送金(配当送金)するルートには、ロシア側の外為規制や国際金融決済網(SWIFT)の制裁による強い制約が課されています。さらに、日本政府(財務省)がJT株の3分の1超を保有する筆頭株主であるという特殊な構造も、対外的な外交方針と企業活動のギャップとして国会等で議論の対象となってきました。