緑茶の健康成分として広く知られるカテキンには複数の種類が存在します。お湯出しと水出しの決定的な違いは、温度による成分溶出スピードの物理的差異にあります。
国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)の研究発表によると、熱湯(80℃以上)で抽出した場合、渋み成分の主体である「エピガロカテキンガレート(EGCG)」やカフェインが急速に溶出します。これに対して、氷水や冷水(0〜10℃)で抽出すると、EGCGやカフェインの溶出が大幅に抑えられる一方、エピガロカテキン(EGC)という別のカテキンと、旨味・アミノ酸成分であるテアニンが優先的に抽出されます。
この低温抽出によって、渋みが極めて少なく、まろやかな甘みと旨味が引き立つだけでなく、体へのアプローチも大きく変化します。以下の比較表は、温度帯による成分バランスと生体反応の違いをまとめたものです。