多くのネットミームは、数ヶ月、長くても1年で消費され、忘れ去られていく。しかし、このキャラクターが10年近く生き残っている背景には、極めて高い「改変の自由度」がある。元ネタの作者が提示したシンプルな造形は、ネットユーザーたちにとって最高の「塗り絵」だった。
オタク文化の文脈では、お気に入りのキャラクターをこのスタイルで描き直すファンアートが定番化した。政治風刺から日常の愚痴まで、どんな文脈にも適応できる柔軟性。それは、厳格な著作権管理からは生まれない、ネットコミュニティの集合知が育て上げたオープンソースな文化遺産と言える。