公園内を歩いていて誰もが目を見張るのが、建築物の鮮やかなカラーリングだ。深い緑の樹々や青空を背景に浮かび上がる、独特の濃密な赤。これこそが、スウェーデンの伝統塗料である「ファールン・レッド(Falu rödfärg)」である。
銅鉱山の副産物から作られるこの塗料は、木材を保護すると同時に、北欧の厳しい冬の白銀世界の中でも家々を温かく際立たせる役割を果たしてきた。当別町では、公園内の管理棟や周辺の住宅街に至るまで、建築ガイドラインによってこの美しい景観が厳格に守られている。
カメラのレンズを通すと、まるで北欧の絵本の中に迷い込んだかのような錯覚を覚える。光の差し込む角度によって、朝は柔らかく、夕暮れ時にはドラマチックに表情を変える赤い壁。SNS全盛の時代にあって、意図的な演出ではない「本物の素材感」が写真好きの心を惹きつけて止まない。