かつてテレビの看板番組であったNHK「ためしてガッテン」でも特集され大きな反響を呼んだアサリの扱いだが、実はアサリの砂抜きの成否は呼吸量と浸透圧の調整にかかっている。
国立研究開発法人水産研究・教育機構の技術資料や知見によれば、アサリが最も活発に水管を伸ばし、砂や代謝物を排出する環境温度は18℃〜20℃、そして塩分濃度は2.5%〜3.5%の範囲とされる。特に3%前後の濃度の塩水に浸け、新聞紙やアルミホイルで覆って「暗闇」を作ることがポイントだ。
水産業の現場でも、出荷前の貝類は厳格に調整された塩水バットで休ませる。真水に近い薄い塩水では、浸透圧の差によってアサリの体内に水が急激に流入し、細胞が膨張して衰弱してしまう。逆に塩分が濃すぎると水管を閉じて吐き出しを拒否する。17.5gの精度が、食卓の上のアサリのプリプリ感と旨味を左右していると言っても過言ではない。