ファンの間で宇佐美が「真性のサイコパス」と呼ばれる所以は、単なる残虐さだけでなく、罪悪感や共感能力が完全に欠如している点にあります。人を殺害することに対しても、虫を踏み潰すのと何ら変わらない平然さを見せます。
札幌で起きた連続娼婦殺人事件(切り裂きジャックの模倣犯・マイケル・オストログを追うエピソード)では、現場に残された精液の匂いや痕跡を自らの常軌を逸した性衝動を用いて捜査するなど、読者の度肝を抜く数々の奇行を披露しました。
一方で、彼の言葉には鶴見に対する純粋すぎるまでの絶対的な献身が宿っています。
「鶴見中尉殿の愛を試すような真似は絶対に許さない」
「私は鶴見中尉殿の駒になれればそれでいいんです」
他の部下(鯉登少尉や月島軍曹など)が鶴見の甘言や思惑に葛藤を抱える中、宇佐美だけは最初から「利用されていること」すら至上の幸福と捉えていました。この純粋さと狂気の表裏一体ぶりこそが、宇佐美時重という男の最大の魅力と言えます。