語呂合わせによる記憶術は、決して現代的な発明ではない。古代ギリシャの詩人シモニデスが開発した「記憶の宮殿」と呼ばれる技法は、2500年以上前から存在している。日本においても江戸時代には、漢字の読み方を覚えるための様々な語呂合わせが庶民の間で使われていた。
「なにぬねこ」は、こうした人類の長い記憶術の歴史の延長線上にある。デジタル技術が発達した現代においても、人間の脳の基本的な記憶メカニズムは変わっていない。むしろテクノロジーは、古典的な記憶術をより効果的に実践するための手段を提供しているに過ぎないのだ。