岸谷家の教育事情において、ひときわ強い光を放っているのが母・岸谷香さんの向き合い方です。音楽活動で多忙を極める中、子どもの受験期には毎朝早起きをして栄養バランスを考え抜いた弁当を作り、塾の送迎をこなすなど、徹底した伴走支援を行っていました。
岸谷香さんが過去のインタビューやエッセイで明かしたエピソードによれば、受験期は決して平坦な道のりではなく、親子の衝突や成績の伸び悩みに苦しんだ夜も少なくありませんでした。しかし、彼女の教育姿勢が一般的な過干渉と決定的に違っていたのは、「一定の年齢を超えたら親の手を完全に引く」という明確な境界線を設けていた点です。
高校留学を息子自身が決断した際、親としての寂しさを抱えつつも、岸谷夫妻は背中を押し、異国の地に送り出しました。生活費や学業の管理を含め、過度な甘やかしを排し、自活する力を徹底して叩き込んだことが、柚瑠さんの自立心を育て上げる最大の要因となりました。