高知県立のいち動物公園の役割は、単なるエンターテインメントの提供にとどまらない。日本動物園水族館協会(JAZA)の加盟園館として、希少種の繁殖や域外保全に極めて重要な役割を果たしている。地球規模での環境破壊や気候変動が深刻化する中、生物多様性保全に向けた最前線としての機能が今、かつてないほど高まっている。
近年の血統登録管理や他園との繁殖ローン(借受)事業において、当園は顕著な実績を残してきた。遺伝的バリエーションを維持しながら次世代へ命を繋ぐ作業は、極めて繊細かつ長期的視野を要する。飼育スタッフの情熱と高度な専門知識が、絶滅の危機に瀕する種を救う最後の砦となっている。