家系ラーメンが「太りやすい食べ物」の代表格とされる最大の理由は、単に一杯の数値が高いことだけではありません。食行動と生化学的なメカニズムが複合的に絡み合っている点に家系ラーメンの太る原因の真相が隠されています。
まず検証すべきは、いわゆる「完まく(スープ完飲)」による影響です。麺とトッピングだけを食べた場合、摂取するカロリーは約500〜600kcal程度に抑えられます。残りの約300〜450kcal分はスープの中に存在しているのです。家系ラーメンのスープを飲み干すときのカロリーは、浮遊する鶏油と溶出した豚骨脂をすべて体内に流し込む行為そのものであり、カロリーだけでなく数グラムの塩分も丸ごと摂取することになります。
さらに恐ろしいのが、多くの店舗で提供される「無料ライス」との組み合わせです。家系ラーメンのライスのカロリーは、小盛り(約100g)で約160kcal、並盛り(約150g)で約240kcal。スープに浸した海苔でご飯を巻いて食べるスタイルは絶品ですが、この行為によって「高GIの糖質(白米・小麦麺)」と「動物性脂質(鶏油・豚骨脂)」が同時に大量摂取されます。
食品生理学や脳科学の知見において、糖質と脂質が一定の高比率で混ざり合った食事は「至福点(ブリスポイント)」を刺激し、脳内のドーパミン神経系(報酬系)を強烈に活性化させることが知られています。これにより満腹中枢が麻痺し、「お腹がいっぱいなのにライスをおかわりしてしまう」「スープを最後まで飲まないと気が済まない」という中毒的な過食ループが引き起こされるのです。加えて急激な血糖値スパイクによって大量のインスリンが分泌され、血中の過剰な脂質がそのまま体脂肪として蓄積されやすくなります。