ネット上の言論空間に目を移すと、X(旧Twitter)では市政に対する極端な賛否が日常的に飛び交っている。そこには、市内の現場感覚とは異なる歪みが存在する。
市長の定例会見や上毛新聞の独自記事が配信されるたび、タイムラインは瞬時に二極化する。一方では「利権政治を打破した希望の星」と称賛され、他方では「経験不足で県都を停滞させている」と手厳しく叩かれる。とりわけ中央政界の与野党対立の文脈が持ち込まれると、前橋ローカルの具体的な課題そっちのけでイデオロギー闘争の具にされるケースが目立つ。
しかし、市内の公民館で開かれるタウンミーティングに集まる市民の関心は、もっと泥臭く、切実だ。通学路の安全確保、路線バスの減便問題、空き家対策。SNSのアルゴリズムが増幅する過激な言葉と、市民が日々の暮らしで感じる実感との間には、依然として深い溝が横たわっている。