かつて国内で発生した乳児ボツリヌス症による死亡事例を受け、厚生労働省は全国の自治体や医療機関に向けて強烈な注意喚起を通知した。時を同じくして消費者庁も、食品表示法の見直しやパッケージへの警告表示義務付けなど、誤摂取を防ぐための制度設計を急ピッチで進めてきた経緯がある。
しかし、制度が整っても人の意識を一朝一夕に変えることは容易ではない。特に祖父母世代では「昔は栄養をつけるためにお湯に溶かして飲ませた」という記憶が残っているケースもあり、家庭内での口伝が予期せぬリスクを生むこともある。行政側は母子手帳への明記をはじめ、定期健診の場での周知徹底を今もなお継続的に実施している。