彼が一躍脚光を浴びたのは、1980年代に社会現象を巻き起こした伝説的なSFアニメ『超時空要塞マクロス』だった。天才パイロットであるマクシミリアン・ジーナス役に抜擢された際、その涼やかながらも底知れぬ凄みを秘めた声質は、当時のファンに強い衝撃を与えた。情熱的な主人公像が主流だったアニメ界において、クールで洗練された知性派キャラクターの魅力を確立した功績は計り知れない。
その後も数々のロボットアニメや宇宙劇において、物語のキーマンを次々と担当。理知的でありながら冷徹、あるいは内に燃える情熱を秘めた男たちの生き様を、完璧な発声と繊細な抑揚で演じ分けた。1980年代後半から90年代にかけてのSFアニメ黄金期において、彼の声は作品の品格を保証する絶対的な標識となっていったのだ。