歌舞伎町の一角、巨大な映画館が聳え立つ新宿TOHOシネマズ横周辺は、家庭環境や学校での居場所を失った「トー横キッズ」と呼ばれる若者たちの溜まり場となって久しい。深夜までたむろする彼ら・彼女らを守るべく、突如として姿を現したのが雨宮秀也氏だった。金髪にド派手な衣装を身に纏い、自ら「歌舞伎町卍会」を率いてゴミ拾いや防犯パトロールを実施する姿は、SNSを通じて瞬く間に拡散。若者たちの過酷な現実に手を差し伸べる善意の活動家として、各種メディアからも大きな注目を浴びた。
しかし、その慈善活動の裏側には、あまりにも危うい支配構造が潜んでいた。居場所のない少年少女にとって、寝食や小遣いを提供してくれるハウルの存在は絶対的な依存先となる。支援と搾取の境界線が曖昧になる中で、やがて表沙汰になったのは少女への淫行疑惑だった。弱者を救うという美名の陰で、権力構造を利用した性的加害が行われていたとすれば、それは支援活動の根底を揺るがす背信行為に他ならない。