この施設が世界的な注目を集め続ける最大の理由は、目に見えないインフラの深層にある。川崎市が国家戦略特区として推進してきたクリーンエネルギー施策のもと、隣接する株式会社レゾナックの事業所から供給される水素を活用した「世界初の水素エネルギーホテル」としての顔だ。
地域で回収された使用済みプラスチックをレゾナックのケミカルリサイクル技術によって低炭素水素へと転換し、パイプラインを通じてホテル内の純水素燃料電池へ直接供給する。施設内で消費される電気や温水の一部をこのシステムで賄うことで、年間で莫大な二酸化炭素の排出削減を達成している。水素・クリーンエネルギー産業の最前線が、実験室の壁を飛び出して日々の宿泊体験に溶け込んでいるのだ。