大気光学現象の第一人者であり、元気象庁職員で空の写真家としても知られる武田康男氏は、この現象の造形美について「極寒の厳しい大気が生み出す、一瞬の流体アート」と評する。風の微小な揺らぎによって煙の形が刻一刻と変化し、朝日が差し込む角度によって黄金色やピンク色に染まる様子は、自然が織りなす無二の演劇だ。
過去に放映された「NHKスペシャル」などの大型ネイチャードキュメンタリー番組でも、超高精細4K/8Kカメラを用いた映像美が大きな反響を呼んだ。氷点下20度近い極限環境下でドローンを飛ばし、海面ギリギリから捉えた映像は、地球が息づいていることを実感させる圧巻の描写力であった。テレビやドキュメンタリーを通じてその迫力に触れた人々が、本物の光景を求めて現地へと足を運ぶサイクルが生まれている。