ブランドの歴史を語るうえで外せないのが、昭和のファンを熱狂させた伝説の「幽霊寿し」の存在だ。山口県発祥の郷土料理に着想を得たこの商品は、一見すると真っ白な酢飯が敷き詰められただけの容器の中に、エビや穴子、シイタケといった贅沢な具材が幾重にも隠されているというサプライズ仕立て。視覚的な驚きと掘り進める楽しさを融合させた発想は、現在も不定期の復刻フェアなどでファンの心を掴んで離さない。
店頭で愛嬌を振りまくマスコットキャラクター「鉢巻太助」が象徴するように、親しみやすさと遊び心こそが同社のDNAだ。奇をてらったアイデアだけでなく、子どもから高齢者まで誰もが食べやすい小ぶりなシャリや、甘みのある特製醤油の開発など、細部への目配りが半世紀近くにわたり支持される基盤を築いている。