ネット上には「縮んだウールカーペットはトリートメント剤や柔軟剤で元通りに復活する」といった情報が散見されますが、これは半分正しく、半分は誤解です。
ヘアトリートメントに含まれるシリコーンやアモジメチコン、陽イオン界面活性剤などの成分は、羊毛のスケール(毛羽のウロコ)をコーティングして一時的に滑りを良くする効果があります。そのため、軽微な縮みであればぬるま湯にトリートメントを溶かして浸し、手で優しく縦横に引っ張りながら成形することで、数センチ程度伸ばすことは技術的に可能です。
しかし、コインランドリーの高温ドラムで完全にフェルト化し、繊維同士が密着・硬化したウール絨毯は、物理構造が根本から変化しているため完全復活は不可能です。無理に引っ張ると基布が裂けたり、表面のパイル糸が抜けて毛羽立ちやほつれを悪化させる結果となります。「縮んでも後から直せる」という過信は捨て、最初から洗わない判断が不可欠です。