不動産業界を震撼させたのが、取引額の桁外れなスケールでした。公表された譲渡関連データや市場関係者の証言によると、電通本社ビルの譲渡額は約2680億円から3000億円規模と推定され、国内の単一不動産取引としては過去最大級のディールとなりました。
この巨額物件の買い手となったのは、みずほフィナンシャルグループ系の大手不動産会社であるヒューリックを中心とする投資コンソーシアム(特定目的会社=SPC)です。取得にあたっては、シンガポール政府系投資ファンド(GIC)などの海外有力投資機関の資金も組み入れられたと報じられており、プライム立地の優良アセットとして国内外の機関投資家から極めて高い評価を受けました。
ヒューリック側にとっても、新橋・汐留という都心一等地におけるフラッグシップビルの取得は、ポートフォリオを劇的に強化する千載一遇のチャンスでした。電通という超優良テナントが一定期間の賃料収入を保証するスキームが組まれたため、買い手にとっても極めてリスクの低い安定した投資案件として成立したのです。