一方で、日常に生きる若者たちにとっても、この楽曲は特別な意味を持ち続けている。SNSのタイムラインには、就職活動の前、大事なプレゼンの直前、あるいは失意の底にある時にこの曲を聴いて感情を奮い立たせる動画が絶え間なく投稿されている。
心理学の専門家は「現代社会が要求する高度な適応能力と、SNSによる常時比較のストレスに対し、この楽曲のストレートで攻撃的なまでの肯定感が『防壁』として機能している」と指摘する。控えめで謙遜を美徳とする従来の日本の文化的文脈を鮮やかに裏切り、「自分が最強である」と言い切る潔さが、閉塞感に満ちた社会を生きる若者たちの防衛本能と完璧に同期したのだ。