始まりは、何気ない短尺動画の投稿だった。特別な演出も加工もない、ごく日常の素朴な瞬間を切り取った動画がアルゴリズムに乗ると、瞬く間にタイムラインを埋め尽くした。ユーザーたちの間で「とにかく癒やされる」「気づけば何度も再生してしまう」と話題を呼び、シェアの連鎖が止まらなくなったのだ。
かつての流行が一部の若年層に限られていたのに対し、今回はリアルタイムで幅広い層へ拡大した点が極めて特徴的だ。朝の通勤電車でスマホを見つめるビジネスパーソンから、家庭でリビングを囲むシニア層まで、共通の話題として消費されている。デジタル発のカルチャーが、完全に実生活のリアルな会話へと溶け込んだ象徴的な事例と言えるだろう。