春の足音が聞こえ始めると、全国の保育園や幼稚園で一斉にスタートするのが「園生活の準備」だ。着替え用の服、コップ、敷布団カバー。数ある必要品の中で、毎日必ず持ち歩き、日に何度も使用されるのがフック用の紐がついたタオルである。
「とにかく消費量が半端ではない」。そう語るのは、都内の認可保育園で勤務するベテラン保育士だ。1歳児クラスともなれば、手洗い時や給食後、おやつの時間と、1日に最低でも3〜4枚のタオルが濡れる。子ども自身が自分のマークや柄を識別し、自発的にフックへ引っ掛ける動作は、自立の第一歩でもある。そのため、引っ張りにも負けない丈夫なループの縫い付けと、遠くからでも一目でわかるデザイン性が欠かせないのだ。
こうした現場の要求に対し、世の保護者たちが真っ先に足を運ぶのが西松屋だ。毎日何枚も洗濯機に放り込み、乾燥機にかけ、時には紛失することすら想定される過酷な日常。高価すぎるブランドタオルでは親の胃が痛む。かといって、100円ショップの製品では数回の洗濯でループがちぎれたり、生地がペラペラになったりする懸念がある。「しっかりとした生地感で、ループ部分の補強が強固。それなのに財布に優しい」。この絶妙なバランスこそが、現場の大人たちを引き寄せる最大の理由である。