SNSやネット上では「大谷翔平のように10時間寝れば集中力や体力がアップするのか」といった声が散見されます。しかし、睡眠医学の観点から見ると、大谷選手のスタイルをそのまま一般人が模倣することには注意が必要です。
一般成人の場合、日中の活動量が極端に高くない状態で10時間以上の睡眠を続けると、体内時計のリズムが後退し、かえって倦怠感や自律神経の乱れ(過眠によるパフォーマンス低下)を引き起こすリスクがあります。大谷選手が10時間以上の睡眠を必要とするのは、「2試合分のエネルギーを1日で消費するほどの極限状態」にあるからです。
本質は「睡眠時間の長さ」そのものではなく、「自分の運動量と代謝に見合った適切な睡眠時間を確保し、その質を100%に高める環境作り」にあります。
【プロの結論】おすすめできる人・慎重になるべき人の判断基準
大谷選手の睡眠メソッドからエッセンスを抽出し、自身の生活に取り入れるべきかどうかの判断基準を整理しました。
▼積極的に取り入れるべき人
- 日頃から高強度の筋力トレーニングやハードワークを行っている人
- 朝起きた時点で首や肩のこり、腰の重さを感じており、寝具が合っていない自覚がある人
- 移動が多く、環境の変化によって睡眠が浅くなりやすいビジネスパーソン
▼そのままの模倣を避けるべき人(慎重になるべき人)
- デスクワーク中心で日中の身体活動量が少ない人(無理に10時間寝ようとすると中途覚醒の原因に)
- 休日だけ10時間寝て平日は5時間といった「寝だめ」で解決しようとしている人(ソーシャル・ジェットラグを助長)