劇場の巨大スクリーンから手のひらのデバイスへ。映画配給のエコシステムが劇変したことで、警察映画の作劇そのものにも大きな地殻変動が起きている。かつてのように万人受けする2時間のフォーマットに縛られる必要がなくなったクリエイターたちは、よりダークで、より複雑なプロットへと果敢に踏み込み始めた。
レイティングの制約や劇場興行のプレッシャーから解放されたことで、極めてハードコアなクライム描写や、複数話にまたがる長大な潜入捜査のドキュメンタリー的描写が可能になった。映画とドラマの境界線が完全に溶け去った現場では、妥協のない演出と緻密な脚本が次々と産声を上げている。観客は自宅にいながらにして、世界各国の警察組織が直面する最前線の闇へとダイブできる環境を手に入れた。