京都の吹奏楽を語る上で、高校生の活動が世界へ与えた衝撃を無視することはできない。鮮やかなオレンジ色のユニフォームを身に纏い、激しいステップを踏みながら完璧な演奏を披露する京都橘高校吹奏楽団は、国内外で絶大な支持を集めている。
「 Sing, Sing, Sing 」が揺らす世界のアリーナ
同校の代名詞とも言える演目が、ルイ・プリマ作曲のジャズ・スタンダード『Sing, Sing, Sing』だ。ハイスピードなステップを踏みながら、一切の音のぶれを見せずに管楽器を鳴らし切るパフォーマンスは圧巻の一言。米国の伝統ある「ローズ・パレード」に複数回招聘されるなど、その評判は世界的なものとなった。
「オレンジの悪魔」という異名は、敬意と驚嘆を込めてメディアやファンから授けられたものだ。厳しい練習に裏打ちされた精度と、演奏者が全身で音楽を楽しむ躍動感。吹奏楽の可能性を「聴くもの」から「魅せる芸術」へと飛躍させた貢献度は極めて大きい。