「力づくで押さえつけるのではなく、身体の構造に沿って下から支えることがすべての基本です」と、小動物を専門とする獣医師は語る。多くの飼い主が陥りがちな間違いは、脇の下に手を入れて人間の赤ちゃんのように垂直に吊り上げることだ。これでは腰に過度な負担がかかり、パニックを引き起こしてしまう。
日本うさぎ協会の安全ガイドラインでも推奨される正しいホールドは、まず片手で胸元を優しく下から包み込み、もう片方の手で必ずお尻(後肢)をしっかり乗せるように支える手順を踏む。体重の大部分をお尻の手で受け止め、胸元を保持した手は前への急な飛び出しを防ぐ壁として機能させる。身体を飼い主の胸元へしっかりと密着させ、視界を少し遮ることで、個体は急激に安心感を取り戻す。
どうしても暴れてしまう難易度の高い個体には、大判のバスタオルで身体を包み込んでから抱え上げる「限定テクニック(タオルホールド)」が極めて有効だ。布の適度な圧迫感が恐怖心を和らげ、急なキックによる爪の引っかかりや落下事故を激減させることができる。