嵐の全国ドームツアーにおいて、札幌ドームは長年にわたり「ツアー初日の開幕地」という極めて重い役割を担ってきました。5大ドームツアーの幕開けを北の大地で迎えるスケジュールが定着したことで、札幌は全国のファンにとって「世界で最初に新しい嵐のステージを目撃できる聖地」となったのです。
初日公演には、事前のネタバレが一切存在しない独特の緊張感と高揚感が漂います。客電が落ちた瞬間の地鳴りのような歓声、新曲の振り付けや巨大機構が初めて稼働した際のどよめきは、札幌ドームならではの光景でした。当時の密着特番や音楽関係者の証言によると、メンバー自身も「初日の札幌は緊張で足が震えることもあるが、ファンのリアクションを肌で感じてツアーの輪郭が完成する」と語っており、制作陣にとっても試金石となる特別な場所でした。
また、外気温が氷点下に達することもある11月中旬の開催が多い中、ドーム内は5万人を超える観客の熱気で室温が急上昇し、終演後には会場全体が湯気に包まれるような一体感を生み出しました。過酷な寒さを乗り越えて集まったファンと、それに応えるメンバーの熱量がぶつかり合う空間こそが、嵐の札幌公演を「伝説」へと押し上げた最大の要因です。