「面接なし・即日即金」という甘美なフレーズの裏には、足を踏み入れて初めて分かる過酷な現実が横たわっている。利用者の間で頻繁に語られるのが、いわゆる「現場ガチャ」と呼ばれる就労環境の当たり外れだ。
ある20代の派遣労働者は、都内物流倉庫での体験をこう証言する。「現場に到着した瞬間から怒号が飛び交っていた。業務説明はわずか30秒。未経験者歓迎と書いてあったはずなのに、常連ワーカーと同じスピードを要求され、ミスをすれば舌打ちされる。数時間の辛抱とはいえ、人格まで否定された気になった」。こうした扱いに耐えかね、予定時刻より前に現場を立ち去るワーカーも後を絶たない。
既存スタッフからの冷遇や、事前の募集要項には書かれていない危険作業の押し付け、劣悪な休憩スペース。企業側にとって「数合わせのスポット人員」として扱われる場面が少なくないことが、利用者に強いストレスと不信感を植え付けている。