横浜市18区の不動産マーケットにおいて、二極化の波はこれまでになく鮮明だ。特にタワーマンション群が立ち並ぶ中区(みなとみらい・関内周辺)や、新幹線の利便性と洗練された街並みを誇る港北区(新横浜・日吉・綱島周辺)は、地価の平均水準・平均世帯年収ともに市内で群を抜く。これらの上位エリアでは、近年の新築分譲マンション価格が1億円を軽々と突破し、高所得層の流入が加速度的に進んでいる。
一方で、旭区や瀬谷区、あるいは南部の泉区や栄区といった内陸・郊外エリアに目を向けると、落ち着いた住宅・居住環境が広がるものの、地価の上昇ペースや平均年収の伸びにおいては明らかなギャップが生じている。港北区の坪単価が郊外エリアの2倍〜3倍以上に達するケースも珍しくなく、これがネット上で言われる格差意識の根底にある物理的な要因だ。しかし、住みやすさの観点に立つと、数字だけで街の優劣は測れない。交通利便性や地価の高さがストレスフルな混雑を招く一方で、郊外エリアには広い住居面積と豊かな自然、そして手頃な居住コストという絶対的なアドバンテージが存在する。