2015年11月、北の湖理事長が九州場所中に急逝。角界に走った激震のなかで理事長代行を務め、その後第13代理事長に就任したのが八角信芳(元横綱・北勝海)です。
八角理事長は、昭和の大横綱・千代の富士の弟弟子として名門・九重部屋で鍛え上げられ、第61代横綱として幕内最高優勝8回を数えた実力者です。引退後は八角部屋を興し、広報部長や事業部長などの要職を歴任して実務経験を積み上げてきました。
就任当初は貴乃花一門との激しい主導権争いに直面したものの、着実に執行部の支持基盤を固めました。八角体制の現在における実績は以下の通りです。
- デジタルシフトと国際発信:公式YouTubeチャンネルの多言語化、ABEMA等での全取組生中継の定着、VRやメタバースを活用したファン層の拡大。
- コンプライアンスの厳罰化と徹底:暴力問題撲滅に向けたコンプライアンス委員会の設置と迅速な調査・処分体制の確立。
- 満員御礼の継続と相撲人気の定着:若手実力派力士の台頭や大関・横綱陣の活性化を支える興行戦略の成功。
2026年現在の日本相撲協会役員体制においても、事業部長や審判部長、広報部長といった要職に経験豊富な親方衆を配し、外部理事とのバランスを取った盤石な体制が維持されています。春日野理事長に次ぐ長期在任となり、組織の安定と伝統文化の維持を両立させています。