素人企画自体は、決して新しい現象ではない。日本のテレビ史を振り返れば、1980年代の「欽ちゃんの仮装大賞」や、1990年代の「電波少年」など、素人を主役にした番組は数多く存在した。これらの番組は、当時から視聴者の共感を呼び、高い視聴率を記録していた。
しかし、決定的な転機が訪れたのは2000年代後半、YouTubeの登場だ。誰でも簡単に動画をアップロードできる環境が整い、プロの機材や編集技術がなくても、面白い企画さえあれば世界中にリーチできる時代が到来した。この民主化が、素人企画の爆発的な増加を促した。
さらに、2010年代以降はテレビ局もこの流れに乗り、従来のバラエティ番組に素人企画の要素を積極的に取り入れるようになった。例えば、街頭で一般の人に突然インタビューを行う企画や、視聴者参加型のリアリティショーなどがその典型だ。テレビとデジタルの垣根が曖昧になる中で、素人企画は両方のメディアで重要な位置を占めるようになった。