韓国語における対人呼称の最大の特徴は、「自分(話し手)の性別」と「相手(聞き手)の性別」の組み合わせによって使う単語が完全に分かれる点にあります。日本語の「お姉さん」「お兄さん」は男女問わず使えますが、韓国語ではこのルールを誤ると相手に違和感や混乱を与えてしまいます。
特に混同されやすいのがヌナとオンニの違いです。どちらも日本語では「お姉さん」と訳されますが、発話者が男性の場合は「ヌナ(누나)」、発話者が女性の場合は「オンニ(언니)」を用います。同様に、年上男性を呼ぶ際も、男性からは「ヒョン(형)」、女性からは「オッパ(오빠)」となり、オッパヌナヒョン使い分けは韓国語コミュニケーションの基本中の基本となります。
以下に、日常会話や韓国語家族親族の呼び方にも直結する主要な呼称体系を一覧表にまとめました。
このように、相手との性別関係が厳格に構造化されているため、男性が女性の先輩を「オンニ」と呼んだり、女性が年上女性を「ヌナ」と呼んだりすることは文法的に誤りとなります。人間関係の第一歩は、このマトリクスを正確に把握することから始まります。