翔洋高校サッカー部を語るうえで、その前身となったふたつの高校の存在を避けて通ることはできない。1980年代後半、静岡県の高校サッカーシーンはまさに百花繚乱の様相を呈していた。
1986年度の第65回全国高校サッカー選手権大会を制したのが、伝説的ゲームメーカー・澤登正朗を擁した東海大一高校だった。美しいパスワークと洗練された戦術で全国を魅了した。そのわずか1年後、1987年度の第66回大会で全国の頂点に立ったのは、粘り強い守備と鋭い高速カウンターを武器とした東海大工業高校だった。
全く異なるプレースタイルで頂点を極めた両校が1999年に統合。こうして生まれたのが「東海大翔洋(現・東海大静岡翔洋)」である。技術と力強さ、相反するフットボールの魅力を高い次元で融合させる壮大なプロジェクトがここから始まった。