阿佐ヶ谷の最大の自慢といえば、風に揺れる巨大な張りぼて飾りだ。竹組みや針金で枠を作り、紙を何重にも貼り重ねて色付けする工程は、すべて地元の人々による手作業で行われる。そのデザインのバリエーションは驚くほど幅広い。古典的な和風モチーフから、その年に世界的な話題を呼んだキャラクターまでが勢ぞろいする。
特にアニメや映像文化との親和性の高さは中央線エリアならではの特色と言える。杉並区に拠点を置くアニメスタジオも多く、日本を代表するアニメーション監督である宮崎駿作品のキャラクターや、スタジオジブリの名作映画をテーマにした作品は毎年子どもから大人まで大人気だ。過去には巨額の興行収入を叩き出した劇場版「鬼滅の刃」無限列車編の躍動感あふれる造形や、Netflixで話題となったグローバルヒット作のモチーフが登場し、写真撮影を楽しむ人だかりが絶えなかった。